今回は2025年9月にマレーシア・クアラルンプール国際空港(KLIA)からシンガポールチャンギ国際空港への超短距離路線に搭乗したのでその様子をご紹介します。
路線:クアラルンプールKLIA(KUL) →シンガポール・チャンギ(SIN)
運航会社 / 便名:シンガポール航空 / SQ105
機材 / 機番:A350-900 / 9V-SHM
座席クラス / 予約クラス:C / I
フライトタイム:1 h 56 m
座席:20A
利用ラウンジ:グローバルラウンジ
マレーシアの首都・クアラルンプールとシンガポールは文化的・経済的な結び付きが非常に強く、同ルートを結ぶ路線は陸路・空路ともに多くのキャリアが参入しています。
航空業界においては利用者数・提供座席数ランキングで上位常連の路線としても名を馳せています。
クアラルンプール国際空港へ
クアラルンプール市街地から空港へのアクセスは直通列車・高速道路ともに整備されており、電車だと30分、タクシー・バスだと1時間弱の距離感です。
チェックイン

シンガポール航空はANAやJALと同じ第1ターミナル(KLIA1)を利用しています。

シンガポール航空のカウンターは一番端っこのLカウンターとなっています。
ビジネスクラスとスターアライアンスGOLD兼用の優先レーンとエコノミークラス用レーンの2種類があり、どちらもそれほど並んでいないようです。
自動チェックイン機も用意されています。
この区間は異常なほどの高頻度運航をされていることもあり、カウンターは朝開いたら最終便までずっと開けっ放しというハブ空港さながらの状態のようです。早めに着いたらまずカウンターへ向かうと吉です。
出国はストレスフリー

出国ブースへの入口は3カ所ほどありましたが、どの入口を通っても同じレーンへと進みます。

日本国籍であれば、自動レーンが利用可能であり、ほぼ並ばずに通過できます。
また、ビジネスクラス以上利用者向けの優先レーン(有人ブース)もあり、こちらも待ち時間やブースでの受け答えなくスムーズに進めます。
出入国のスタンプは有人ブースのみで押しているようなので欲しい人は利用してみてくださいね。
なお、クアラルンプール国際空港では各ゲートの直前で保安検査を行うので、ここでは時間はかかりませんでした。
ラウンジは2カ所が指定

シンガポール航空の指定ラウンジはプラザプレミアムラウンジとグローバルラウンジが指定されました。どちらに行ってもいいのですが、グローバルラウンジはシンガポール航空とエミレーツのみが契約しており空いているようなので、そちらへ向かいます。
ラウンジ・搭乗口はサテライト側に位置しているのでそちらに向かいます。
専用バスでサテライトへ

サテライトへのアクセスは電車・ビジネスクラス専用のバスの2通りの方法があります。せっかくなのでビジネスクラス用のバスを使います。
バスは出国後に右に進んだG1搭乗口から出発しています。係員に搭乗券を見せて先に進みます。

乗り場には簡単なラウンジが設置されており、コーヒーマシンや水のボトルが置かれています。

バスは数人集まればすぐに出発しているため、ほぼ待ち時間はありませんでした。バスの座席はリクライニング・レッグレスト付きの幅広な座席を備えている特殊なものとなっています。

5分ほどでサテライトに到着しました。サテライトに入るとすぐ中央の熱帯雨林が出迎えてくれます。
ラウンジ「グローバルラウンジ」へ

エスカレーターでワンフロア上がるとすぐに「グローバルラウンジ」に到着しました。
インビテーションは無かったので、搭乗券を提示してラウンジへ入ります。

ラウンジの広さはそこまでありませんが、利用者がかなり少ないため、空いていて快適なラウンジです。座席は100席余りといったところです。

大きな窓から駐機場を見渡すことができ、非常に開放感があります。

ホットミールやヌードルバー・カクテルバーと充実したフード・ドリンクを楽しめます。

全てではないものの、多くの席にユニバーサルコンセント・USB-A・USB-Cのポートがついている点も良いです。
雰囲気としては羽田空港第2ターミナルのANA SUITE LOUNGEに少し似たようなところです。
遅延、そして衝撃的な光景が…

ラウンジに入ってのんびりしていると、アプリとメールで遅延の連絡が来ました。遅延は1時間ほどのようです。
シンガポール航空のアプリでは運行情報の中に使用機材の追跡機能がついていたので見てみると、使用機材はまだ前便の出発地シンガポールにいるようです。

しばらくすると、、、なんと次便のシンガポール航空の機材が先にやってきました。

さらに待っていると、搭乗予定の機材もやって来ました。隣のゲートに入ってきたため、本当にハブ空港のような様相です。
高頻度運航のシンガポールークアラルンプール便ならではの光景でした。
機内へ

保安検査はゲート前で行われるので少し早めにゲートへ向かいます。
搭乗口へ

本日使用するゲートはC2であり、サテライト内ではほぼ端に位置していましたが、ラウンジから歩いて5分程で到着する近さでした。
ここでようやく保安検査を受けます。優先レーンは無いので、搭乗開始ギリギリ前か、かなりはやくいかないと並ばされる印象です。今回は遅延していたこともあり、列は無くなっていたのでラッキーでした。
保安検査通過後はトイレや売店などは無く、充電コーナーとウォーターサーバーが設置されています。
この待合室からは搭乗予定の機体を間近に眺められる設計です。今日の機材はA350-900となっています。
ようやく搭乗開始

定刻から30分程過ぎた午前11時ごろにようやく搭乗開始です。
搭乗順はビジネスクラス・PPSメンバー→プレミアムエコノミー・スターアライアンスGOLDメンバー→エコノミークラスとなっています。

ボーディングブリッジは2本つけられており、ビジネスクラスは左側のL1ドアから乗り込みます。
短距離には豪華すぎる座席

ビジネスクラスの座席は1-2-1のスタッガード配置となっています。

短距離路線用の機材なので、足元の横幅がやや狭めですが、フルフラットまで倒せます。6時間くらいは余裕で過ごせる座席です。

座席横にはサイドテーブルと収納スペースがあります。普段ならヘッドフォンが入っていますが、この便ではさすがに入っていないようです。

収納スペース内にはユニバーサルポートの他USB-Aポートが2口付いている充実ぶりです。

あらかじめ座席に置かれたアメニティとしてクッションとブランケットがあります。

エンターテイメントは18インチのメインモニターと画面付きのリモコンが装備されています。映画・ビデオ・スカイマップなど種類も充実しています。

ライトも方向別に計4つ付いています。

テーブルは引き出し・二つ折りタイプです。木目調となっています。

広げると機内食や15インチPCでの作業も快適に行えるサイズ感です。
上空へ
本日のフライトタイムは定刻上では
ようやく出発

搭乗が大方終わると、ウェルカムドリンクとしてオレンジジュースが配られました。

また、温かい布おしぼりも配られました。

そして、定刻から約60分遅れの午前11時32分にようやくゲートを出発しました。ちょうど近くにとまっていたANAの機材のそばを通ります。

空港内はそこまで混んでおらず、すぐに滑走路までたどり着きます。

駐機場を離れてから15分ほどで離陸できました。

天気も比較的クリアだったため、離陸後は綺麗にクアラルンプール市街地を見渡せました。
サラダの簡単な機内食

離陸後すぐに機内食が提供されます。
機内食は2種類用意されており、海老(プラウン)のシーザーサラダとマレー料理のサラダの2種類が用意されています。
メニューは以下の通りです。
冷菜
・大海老シーザーサラダ
・ガドガド(インドネシアのまぜまぜサラダ)温かい飲み物
・コーヒーまたは紅茶

本日はせっかくなのでマレー料理のサラダをチョイスしました。ワントレーでの提供ですが、思いのほかボリューム感もあるメニューです。

白ワイン:ドメーヌ・ラロッシュ シャブリ レ・シャノワンヌ2022(フランス)
赤ワイン:トイスナー ザ・ウォーカー・ファミリー シラー2021(オーストラリア)
ドリンクはワインなどもありましたが、シャンパンの搭載は無いようです。

今回はコーヒーにしました。コーヒーはエスプレッソマシンで淹れられたもので、泡(クレマ)を楽しめます。
綺麗に維持されたトイレ

ビジネスクラス用のトイレは4つ用意されており、特に混雑などはありませんでした。

トイレは綺麗に維持されており、アメニティの歯ブラシやヘアブラシ、髭剃りが用意されています。

また、布のハンドタオルも用意されています。
チャンギ空港へ到着
離陸から30分ほどでシートベルトサインが点灯しました。
チャンギ空港に着陸

離陸から1時間足らずの12時31分にシンガポール・チャンギ国際空港に着陸しました。

その後、チャンギ空港第2ターミナルの端にあるゲートに到着しました。

チャンギは出発到着のエリアが共通ということもあり、歩いてて退屈しません。入国も自動レーンなので全く混雑なく入国できました。
さいごに

今回はわずか1時間の超短距離路線で、高いレベルのサービスを提供するシンガポール航空を利用しました。座席・ミールからCAさんのホスピタリティまで非の打ち所がない素晴らしい体験を得られました。
最新機材のA350-900のスタッガードシートとよく整備された環境は世界トップレベルの近距離ビジネスクラスでした。
短距離ゆえに、のんびり堪能できなかったのが心残りといったところです。


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