【ANA ビジネスクラス搭乗記】10時間以上のフライト 成田→ムンバイ

スポンサーリンク
国際線
この記事は約9分で読めます。
スポンサーリンク

今回は2025年3月に東京成田空港(NRT)からインド ムンバイのチャトラパティ・シバージー・マハラージ国際空港(BOM)へと向かうNH829便に搭乗したのでその様子をご紹介します。

スポンサーリンク

日本~インド路線と偏西風

インド路線は東西の動き、すなわち経度の変化が大きな路線のため、上空高いところを吹く偏西風による影響を受けやすい路線となっています。日本からインドへ向かう西方向への移動では西から東へと吹き付ける偏西風が向かい風となるため対地速度が下がり所要時間が長くなります。
とりわけ冬の時期は偏西風が強まるため飛行時間が延びることとなり、スケジュール上の時間では約11時間、フライトタイムでも10時間を超えるロングフライトであります。

チェックイン

成田空港のANAチェックインカウンター Zカウンター

現在ANA運航の成田空港からの早朝便はなく、チェックインも朝7時からとスロースタートになっています。またZカウンターのみ時間がずれていて朝7時30分からのチェックインです。
このZカウンターのみの時間のズレを知らず、7時30分よりやや早めに到着したため数分近くで待機していましたが、ぴったり30分に鍵が開きカウンターオープンであります。
今回の旅程は同一航空券で、ムンバイにおいて日付を跨ぎ次の日に24時間以内の乗り継ぎ利用だったため、グランドスタッフさんが複雑なルールのチェックなどを丁寧にしてくれます。インドでの国際線同士の乗り継ぎはどうも思っていたよりも複雑らしく思いのほか時間がかかったため、インドでの乗り継ぎを予定している方は早めに空港へ向かうことをおススメします。インド乗り継ぎについての詳細は後日別記事で紹介します。

出国してラウンジへ

成田空港のターキッシュラウンジ

Zカウンターはチェックイン後、外に出ることなくスターアライアンス・ゴールドトラックとも分離した専用の手荷物検査場を通り出国ブース迄向かうことが可能となっています。
混雑知らずで手荷物検査と出国審査をあわせて5分程度で通過でき、どこか嬉しくなるものです。
ラウンジは搭乗券にはANA SUITE LOUNGEが印字されていますが、今回は2025年春に新しくオープンしたトルコのターキッシュエアラインズラウンジに寄り道します。
ターキッシュラウンジは第4サテライトに位置しています。ここは新型ウイルス流行以前はANA SUITE LOUNGEとして使用されていたエリアであり、インテリア(照明やビュッフェ台など)の一部はそのまま使用した居ぬき物件、もといSDGsに配慮された設計になっております。
今回はモーニングメニューのようであり、トルココーヒーなどを楽しみます。

成田空港のターキッシュラウンジから眺めるFLYING HONUのカイ

また第4サテライトということでFLYING HONUのゲートも目の前にあるため第5サテライトのANA LOUNGEに次ぐ、絶好のHONU撮影スポットであります。

成田空港のANA SUITE LOUNGEの和朝食セット

30分ほど滞在した後、ANA SUITE LOUNGEに移動し、朝ごはんメニュー注文します。

搭乗口へ

ANA829便に使用される飛行機 B787-9

本日のゲートは第5サテライトのANA SUITE LOUNGEすぐ真下に位置する53番搭乗口となっています。ほかの便を含めたタイムテーブルを見ても、成田空港を出発する午前中のANA便はあまり多くないためかラウンジからすぐアクセスできる第5サテライトのゲートが多いようです。

ANA829便ビジネスクラスのウェルカムドリンク

今日の機材はANAの国際線機材で最も数の多い主力機B787-9です。座席につくと間もなくCAさんがやってきて挨拶と共にウェルカムドリンクとして、オレンジジュースとスパークリングワインを持ってきます。

座席のようす

ANA BUSINESS STAGGEREDのシート配置

座席は1-2-1のスタッガード配列であり、座席周り収納は特に用意されていないシンプルな設計となっています。フルフラットにした際により快適に過ごせるようになるベッドパッドの他、羽毛を使用した掛け布団であるコンフォーター、枕、スリッパ、ヘッドフォンがあらかじめ座席に置かれています。ハワイよりも圧倒的に長時間のインド路線ですが、アジア路線のためアメニティポーチの用意はなく、出発前にCAさんがかごに載せてアメニティを配り歩いていました。

ANA829便のフライトマップ

モニターは18インチの反射の少ないアンチグレアの液晶であり、パナソニックの表示パターンが多く用意されている地図や邦画洋画をはじめとした豊富な種類の映画・ビデオ番組を楽しむことができます。

ANA BUSINESS STAGGEREDの大きなテーブル

座席横には大型のサイドテーブルがあり、その中に正面に来る大型テーブルが入っておりスライドして取り出す設計となっています。前後スライドはできないものの、座席側に前後の移動機能がついており問題はありません。

サイドテーブルの上側の壁にはコンセントを挿せるユニバーサルポート、USB-Aのポート、イヤホンジャックが1つずつ設置されており、フライト中は問題なく充電可能であります。

一度目の機内食

定刻通りに出発し、離陸から30分ほどで機内食のサーブが始まります。本日の機内食はこのようになっています。

本日の機内食
アミューズ(和洋共通):ANAオリジナル抹茶アーモンドパイスティック、ムール貝のマリネ チーズとオリーブ
前菜:海老、蛍烏賊春菜づくし
小鉢:桜鱒昆布〆白アスパラ巻き、鯛昆布〆長芋、葱巻き
小鉢:雲丹、平貝、蟹身、翡翠茄子の生姜酢ゼリー掛け
主菜:牛肉赤味噌煮 春雨三色 太刀魚と海老真丈の沢煮野菜餡掛け
御飯:御飯、味噌汁、香の物
デザート:柚子とホワイトチョコレートのムース、チーズ、フルーツ

ANA829便のビジネスクラス機内食 アミューズ

まずはじめにアミューズがやってきます。日本らしい抹茶のかおりとパイ生地の軽い食感が楽しめるスティックとムール貝のうまみが凝縮したマリネであります。ファーストドリンクとして注文したカステルノーのシャンパンによく合う味です。

ANA829便のビジネスクラス和食機内食 前菜と小鉢

続いて前菜と小鉢がやってきます。前菜はこごみ、春菊、タケノコ、フキ、ホタルイカなど山と海それぞれから来た春の幸を桜葉にのせて香りをつけた一皿であり、ゴマの風味豊かなソースをかけていただきます。
小鉢は昆布締めの鱒や鯛で野菜を巻いたものであり香りと見た目、食感を楽しめます。もう一方の小鉢は生姜酢ゼリーで乾燥した機内でもしっとりとしたカニのほぐし身やウニの身を楽しめます。

ANA829便のビジネスクラスで提供されるDASSAI Blue

ドリンクは今シーズンの日本酒2種の飲み比べであります。まずはじめは富山県の「満寿泉 限定大吟醸」から始めます。こちらはバランスの良い米の甘味とキレを感じられます。続いてはニューヨークのサケ、Dassai Blue Type 35であります。岩国の獺祭の蔵元である旭酒造がニューヨークの地で作り出した獺祭であり獺祭独特の風味を感じるものの、日本の獺祭よりもさわやかな香りが漂います。特に往路便では開栓仕立てのようでありわずかなガス感も伴います。

ANA829便のビジネスクラス和食機内食 主菜

主菜がやってきましたが、ドリンクはのみ比べで気に入った獺祭Blueを継続します。主菜は肉と魚の2段仕立てであり、肉は柔らかく煮込まれた牛肉に赤味噌がしみ込んでおりチャプチェのような春雨も相まって韓国を彷彿させる味わいであります。魚はふっくらとした太刀魚が揚げられており、絡められた野菜の餡のうまみも入り込んでいます。

ANA829便のビジネスクラス機内食 デザート

デザートはフルーツとムースをチョイスします。重みのある主菜の後だったこともあり、ムースの柚子の香りが心地よいところです。日系らしく甘さのしつこすぎないケーキは好感がもてます。

くつろぎ尽くす

ANA829便のビジネスクラス 機内の雰囲気

機内食を食べ終わった時点で離陸から2時間半ほどが経っており、飛行機はちょうど長崎上空をこえ韓国の済州島沖であります。まだまだ8時間ほどフライトタイムは残っているため照明が30%ほどに抑えられた機内では寝るもよし、映画を見るもよしといったところです。
今回はフルフラットにシートを倒した上に畳の上の気分で座って映画をたのしみます。

無料の機内Wi-Fi「ANA Wi-Fi Service 2」

離陸後10分ほど経つとWi-Fiが使用可能になります。ANAでは2024年夏よりビジネスクラス利用者に対して時間容量無制限であるフルフライトプランを無料で提供しています。
利用方法は登録のメールアドレスに搭乗約3時間前に「【ANAより】機内インターネット無料バウチャーコードのご案内」という件名のメールでバウチャーコードが届くのでそれを保存したうえで、機内の案内に沿って接続していきます。
Wi-Fiは5Mbps以下の速度のため写真の多いサイトや地図アプリなどは動作が遅くなりつつも閲覧は可能であります。なお国内線同様にYouTubeに代表される動画配信サービスや音楽サービスは利用できないようです。
なおANA公式サイトに記載はありませんでしたが、インド上空に入るとどういうわけかWi-Fiの通信が切断されたため、注意が必要であります。

新メニューの軽食

ANAのビジネスクラスでは機内食後に食べられるアラカルトメニューの種類が非常に多く、特に数年にわたり続けてきた一風堂の監修で作られたラーメンは話題性もありよく知られたところです。ところが、2024年3月からこの一風堂との提携を終了し、ANAオリジナルラーメンの提供が始まりました。
ということで今回は新しく提供の始まったラーメンを注文します。なお日本発では「ANAオリジナル ~恵みの北海道 ~ 濃厚ねぎ味噌ラーメン」の提供となっています。

ANA829便のビジネスクラス機内食 ラーメン

届いたラーメンには思いのほか多くのネギがのっています。ほかの具は何があるのか探してみるとなんとびっくりネギしかありません。スープの方は生姜の香りが強くリフレッシュはできそうですが、もう少し味噌の香りやコクのあるスープが欲しくなります。麺は味噌ラーメンには珍しい細麺であり、調理時間の兼ね合いもあるのかもしれませんが、もう少し太い麺をあわせたいところです。
アラカルトメニューのもう一つの大幅リニューアルは丼ものです。こちらはおからカツ丼からぼっかけ丼への変更であります。ぼっかけ丼とは牛すじとこんにゃくを煮たものを載せた丼のようであり、兵庫県の郷土食のようです。

ANA829便のビジネスクラス機内食 ぼっかけ丼

実際に注文したぼっかけ丼はこちらです。ANAらしく出汁の旨味がしみ込んだ牛すじとこんにゃくに生卵がかかっており絶品であります。ビールはもちろん赤ワインにも合いそうな一品であります。
実はこの注文をする前に1食目の洋食メニューの中にあった桜パンについてCAさんと話していたところ、なんとご厚意で持ってきていただきました。桜の香りが生地全体にしみこみ、真ん中には桜の塩漬けものっていたため見た目とかおり、味のすべてで桜を感じられる楽しい1品でした。
この1時間後辺りに、到着前の食事として和食または洋食セットのどちらかを注文するか聞かれましたが、さすがに満腹だったため今回はパスします。

ムンバイへの着陸

インドムンバイ空港への降下中に見えたムンバイの夕暮れ

出発から9時間半ほど経ったあたりで降下を開始し、ほどなくして着陸体制にはいります。しかし、ムンバイ空港が非常に混雑していたため30分ほど旋回を続けた後の着陸となりました。

ゲートからはアテンド付き

ムンバイ空港のアライバル通路

飛行機から降りると私の名前のかいた紙をもって待っているGSさんがおり、話しかけると乗り継ぎの案内をしてくれるようです。ムンバイ空港は非常に複雑なルールがあるため、エアインディアのスタッフに案内するよう成田空港のANAスタッフから伝達してくれていたようです。実際インドでは入国しない乗り継ぎの際、数時間待機させられるという噂も聞きますので重宝するサービスであります

飛行機から降りると私の名前のかいた紙をもって待っているGSさんがおり、話しかけると乗り継ぎの案内をしてくれるようです。ムンバイ空港は非常に複雑なルールがあるため、エアインディアのスタッフに案内するよう成田空港のANAスタッフから伝達してくれていたようです。実際インドでは入国しない乗り継ぎでも数時間待機させられるといううわさも聞きますので、特に入国しない乗り継ぎ時には重宝するサービスであります。

さいごに

ムンバイ空港出発エリアの柱とホヌ

今回は搭乗率が50パーセント程度であったこともあり、長時間のフライトでも特に違和感なく快適に過ごすことができました。今回搭乗したB787では旧型機に比べて機内の湿度が高めに保たれているため、髪や手の乾燥についてそこまで気になりませんでした。
一方で、飛行機を降りてからのムンバイ空港は複雑なルールが存在するため初めての訪問時は十分なリサーチが欠かせないところです。特に乗り継ぎ時には細心の注意が必要となるため購入をためらうほどであります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました