今回は2025年8月にユナイテッド航空の国内線上位クラス「United First」にて、アメリカ国内移動した際のようすを紹介します。
路線:ロサンゼルス(LAX) → シカゴ・オヘア(CHI / ORD)
定刻:0:08 a.m.(UTC-7) → 6:20 a.m.(UTC-5)
運航会社 / 便名:ユナイテッド航空 / UA1413
機材/機番:B737-924ER / N68836
座席クラス / 予約クラス:C / I (M)
フライトタイム: 3 h 27 m
座席: 5A
利用ラウンジ:スターアライアンスラウンジ(ビジネスクラス)
はじめに
アメリカ版ギャラクシーフライト

今回利用したUA1413便の出発は日付が変わってすぐ、深夜0時8分です。国内線にも関わらず深夜に移動して翌朝に到着する深夜便です。
まるで以前ANAが東京ー沖縄・那覇の区間で運航していた「ギャラクシーフライト」を想起させる便です。しかし、ギャラクシーフライトとは異なり、通常の空港営業時間に飛行するためラウンジやチェックインカウンターの利用はお昼のフライトと同じになっています。
ロサンゼルスとシカゴの間には2時間の時差があるため、スケジュール上の所要時間は約4時間となっています。
機内食の事前オーダーができる
今回は中距離のユナイテッドファーストを利用するため、機内食の提供があるようです。出発の24時間前まで、オンライン上で限定メニューを含めた多彩の選択肢から機内食を予約できるようなので、さっそく注文してみます。
今回のUA1413便では以下のメニューが利用可能なようです。



ロサンゼルス・シグネチャー・ディッシュ「ポークアボド」
ベジタリアン・チリ・ポレンタケーキ
ポルチーニ・トルテッローニ
鶏肉のピッツァイオーラ
チーズプレート
ケールとロメインのサラダ
ビーフ・メルトサンドイッチ
計7種類の豊富なメニューが用意されています。下線付きのものはプレオーダー限定メニューです。しっかり食べたいときも、軽く何かつまみたい程度のときも、どちらのニーズを満たしてくれるようなメニューが揃っています。
今回はロサンゼルスらしさを感じるポークアボドを選択してみました。
ロサンゼルス空港へ

周辺地域の治安が良好でないこともあり、ロサンゼルス空港には夕方7時ごろに到着しました。早速、ユナイテッド航空(国内線)のチェックインカウンターがある第7ターミナルへ向かいます。
チェックインはプレミアアクセスへ

ユナイテッド航空のカウンターは1K・ポラリスビジネスクラスクラス用のレーン、スターアライアンスGOLD会員など向けのPremier accessレーン、一般レーンに分かれています。
今回利用したアメリカ国内線や短距離国際線の上位クラス「ユナイテッド・ファースト」では上から2番目であるPremier accessを利用できました。
Premier accessではチェックインや座席の指定、受託手荷物の登録を自動キオスクにて行い、最後にグランドスタッフが荷物タグと優先タグをつけてくれます。
保安検査を抜け、ターミナル移動

保安検査はPremier accessレーンやTSA preレーンも用意されているためすんなり抜けられました。ユナイテッド・ファースト利用時はPremier accessを利用できるようです。
保安検査を抜けるとすぐにユナイテッド・クラブがありますが、今回は時間に余裕があるので、パスして国際線ターミナルにあるスターアライアンスラウンジへ向かいます。
なお、ユナイテッド航空の国内線利用時はユナイテッド以外の他社スターアライアンスGOLD(ANA SFCなど)保持者やラウンジパス保持者でなければ利用資格が無いので注意が必要です。

制限エリア内でのターミナル間の移動は地下通路によって行えます。
第7ターミナルから国際線ターミナルまではターミナル4・5・6の3つのターミナルを乗り越えていく設計であり、歩いて15~20分とそこそこの距離感です。なお、動く歩道などは(ほとんど)設置されていません。

道中はアメリカらしいワイルドな設計ですが、すこしでも楽しんでもらおうと飛行機や就航都市関連の写真がペイントされていました。
スターアライアンスラウンジ

ようやくスターアライアンスラウンジに到着したので早速入場します。
スターアライアンスラウンジにはビュッフェ台・ヌードルバー・ダイニングの他、シャワールームやバーテンダーによるカクテルバーもある充実ぶりです。

ラウンジはかなり広いスペースがあり、なんと屋外のテラスも設置されていました。
機内へ向かう

出発の約50分前、午後11時15分あたりでラウンジを後にしてゲートへ向かいます。ゲートは保安検査を受けたターミナル7のさらに奥、ターミナル8になりました。
スターアライアンスラウンジからだと約20分程歩き、ちょうどボーディング開始の時間に到着しました。
ゲートを通過

ユナイテッド航空ではファーストクラスやスターアライアンスGOLD保持者などがGrope1で案内されるようです。

本日の搭乗口82番から機内へと進みます。

機材は日系エアラインでは未就航の超長胴型”B737-900ER”です。
ユナイテッド・ファーストの座席まわり

座席の配置は普通席が3-3、ファーストクラスは2-2となっています。

ファーストクラスは前から5列の設定であり、最後尾5列目の窓側5Aの席が本日の座席です。

座席はシートピッチが37インチ(93cm)・シート幅は20.5~20.9インチ(52~53.2cm)であり、エコノミーの30~31インチ(76~78cm)・16.3~17.3インチ(41.4~43.9cm)と比べると余裕があります。
リクライニングの可動域は5インチ(12cm)となっており、エコノミーの2インチに比べて倍以上のリクライニングです。なお最後尾5列目は若干制限があり、4インチのようです。

座席背面には14インチほどの個人モニターが設置されており、新しいインターフェイスのマップや種類豊かな映画、アメリカのテレビ放送が生で見られる「DIRECTV」などに対応しています。

タッチパネルでの操作が可能でしたが、アームレスト下にリモコンも用意されていました。

なお対応言語は10種類以上あり、日本語対応もしているようです。
各席にユニバーサルポートのAC電源およびUSB-Cポートが設置されており、安心して使用できます。エコノミーでは3席に2つのみ設置されているため、取り合いになることもあるようです。

座席同士の間には小物やドリンクを置くのに便利なサイドテーブル、引き出し式のカクテルトレーがあります。
窓は2枚分のシートピッチでしたが、5A席では「窓なし席」のような設計で、1枚分の窓は壁にされ、1枚のみ窓が設置されています。なお、反対側の5F席は2枚の窓が設置されていました。

天井には読書灯の他、個別のエアコン送風口も設置されています。

上下可動・折り曲げて形を調整できるヘッドレストもついていました。なおレッグレスト・フッドレストはいずれもありませんでした。
出発前にウェルカムドリンクも

着席後、ウェルカムドリンクとしてお水が配られました。あわせて、機内食の必要不必要・種類のリクエストをきかれました。今回はミールの事前オーダーをかけていたので、ドリンクの希望のみきかれました。
離陸して上空へ
ほぼ定刻通りの深夜12時5分に出発、10分ほどで離陸しました。

ゲート出発時から機内の照明はかなり暗くセットされています。

今回は西向き太平洋側へ離陸し、すぐに旋回しながら上昇していきます。そのため、ロサンゼルス・ラスベガス市街地がきれいに見えました。
離陸後すぐに機内食の提供

離陸後、揺れの関係か、45分ほど経ってからナッツの提供がありました。ナッツはアメリカらしい塩味が効いた味です。
ドリンクはエコノミークラスと同じソフトドリンクの他、ワインやビール・スピリッツ等の多彩なアルコールも無料で用意されています。なお、スパークリングワインは無いようです。
今回はビールにしてみます。ビールは”Michelob ULTRA”、”Stella Artois”、”Bell’s Two Hearted IPA”の3銘柄用意されていました。
そのうちBell’s BreweryのIPAをお願いしました。ミシガン州のブルワリーで作られており、深い苦みの力強いIPAです。

その後すぐに機内食がワントレーで提供されました。本日のメニューはこちらです。
サラダ:シャンパンビネガーをかけて
メイン:ロサンゼルス・シグネチャー・ディッシュ「ポークアドボ」
ブレッド
デザート:マグノリアベーカリーとのコラボ「バナナプディング」

メインはプレオーダーで注文したアドボです。アジア人にとって、アドボというとフィリピン料理のイメージですが、こちらはロサンゼルス料理?ということで提供されています。
煮込んだ豚肉にグリンピースとジャスミンライスが添えられています。かなり強い味付けで、夜遅くの機内食としては微妙なところでしたが、通常のランチタイムであれば赤ワインやビールをあわせて楽しめそうな味わいです。

サラダはパルメザンチーズがのっており、袋に詰められたシャンパンビネガーをかけて頂きます。

ブレッドは国際戦ビジネスクラスのような食感・香りの良いハイクオリティなものがバターとともに提供されました。

デザートはニューヨーク発症の有名店、マグノリアベーカリーとのコラボメニュー「バナナプディング」です。本物のバナナを使って泡立てられたようで、ユナイテッド航空の自信作です。
日本人には少し甘さが強いように感じましたが、バナナの香りにそそられて完食しました。
シートを倒して寝ようとするも、、、

機内食が下げられたあと仮眠をとろうと思い、シートを倒して目を瞑りました。しかし、本日はフライトタイムが予定より短い3時間強だったこともあり、1時間足らずで最終の着陸態勢へと入ってしまいました。
フッドレストやレッグレストが無く、あまり寝られないと思っていましたが、照明がつくまでは意外と爆睡していました。肉厚のシートのおかげか、それともリクライニング角度の大きさのおかげかは分かりませんが、シートには期待以上の好印象を抱きました。
シカゴオヘア空港に着陸

日が昇って間もない現地時間の5時43分、シカゴオヘア空港に着陸しました。
30分近い早着かと思いきや、、、
早朝の空港は空いていたのか、数分経った5時50分にはゲート前まで到着し、ベルトサインが消灯すると思いきや、、、
なんと、ゲートに他の航空機がいたため、しばらく地上で待機となりました。

なかなか動かず、早朝ということで半分寝ながら待っていると、30分弱経過した午前4時18分になってようやくゲートに到着しました。
元々かなり早着していましたが、結局ほぼ定刻通りの到着となりました。ある意味アメリカらしいトラブルです。
さいごに

今回は深夜の中距離国内線で、アメリカ西部ロサンゼルスから中西部のシカゴ間を移動するフライトに搭乗しました。飛行時間は3時間越え、飛行距離1745マイルと、石垣から稚内への距離とほぼ同等の長さです。
この区間は言わずと知れたルート66の始点終点を結ぶ、「上空版ルート66」の大動脈のフライトでした。
ユナイテッドファーストの座席・サービスは想像以上に満足いくものでしたが、深夜に移動するには短すぎ、くつろぎや睡眠はとれない距離感でした。
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