今回は2024年にリニューアルオープンした福岡空港国際線ターミナル最大のエアラインラウンジ「ラウンジ福岡」を利用したので、その様子をご紹介します。なお本記事は2025年6月時点の利用・情報に基づくものです。
「ラウンジ福岡」の基本情報
「ラウンジ福岡」の営業時間
「ラウンジ福岡」の営業時間は出国審査・保安検査が開始されてから最終便の搭乗開始までとなっています。
福岡空港国際線は現在、保安検査の開始が午前6時50分、最終便の出発は午後9時ごろです。
「ラウンジ福岡」への入場条件

「ラウンジ福岡」は福岡空港を出発するほとんどの航空会社が指定するエアラインラウンジとなっています。福岡空港国際線ターミナルでは大韓航空が運営・指定するKALラウンジを除いて唯一のエアラインラウンジです。
利用するには大きく分けて以下のいずれかの条件を満たす必要があります。
- 契約航空会社のビジネスクラス以上搭乗者や上級会員
- Priority Pass(プライオリティパス)保持者
- Lounge KEY(ラウンジ・キー)保持者
契約航空会社をアライアンスごとに以下に示します。
- スターアライアンス加盟航空会社
- エバー航空(BR)
- アシアナ航空(OZ)
- タイ国際航空(TG)
- シンガポール航空(SQ)
- 中国国際航空 / エアチャイナ(CA)
- 全日本空輸 / ANA(NH)※現在未就航
- 吉祥航空(HO) ※コネクティングパートナー
- ワンワールド加盟航空会社
- キャセイパシフィック航空(CX)
- ハワイアン航空(HA)
- 日本航空 / JAL(JL)※現在未就航
- スカイチーム加盟航空会社
- フィリピン航空(PR)
- ベトナム航空(VN)
- 中華航空 / チャイナエアライン(CI)
- 中国東方航空(MU)
- そのほかの航空会社
- スターラックス航空(JX)
- 香港航空(HX)
- エアプサン(BX)
- タイ・ベトジェット航空(VZ)
- ベトジェット航空(VJ)
- 上海航空(FM)
- チェジュ航空(7C)
- ティーウェイ航空(TW)
- 長竜航空(BJ)
なお、同行者の有無など利用条件の詳細は各航空会社や利用方法でことなるため注意が必要です。
「ラウンジ福岡」へのアクセス

ラウンジは出国後の制限エリア内に位置しています。出国審査場からウォークスルーの免税店エリアを通過して突き当りを右に曲がります。
そこから2~3分ほど歩くと左手にラウンジ入口が見えてきます。

ラウンジの入口は出国審査場や免税店と同じフロア(3階)にありますが、ラウンジ自体は1つ上のフロア(4階)に位置しています。専用のエレベータに乗り、ラウンジのある4階へ上がります。
「ラウンジ福岡」のお食事
「ラウンジ福岡」の料理
「ラウンジ福岡」の食事サービスはヌードルバーやオーダーメニューはなく、中央に位置するビュッフェ台のみで提供されています。
内容はリニューアルオープンで大幅にグレードアップしています。その食事内容を簡単にご紹介します。

こちらはサラダバーであり、スペルト小麦が特徴的です。味付けが良い塩梅でサラダのアクセントとなります。
ドレッシングは和風・ゴマが用意されていますが、塩・胡椒やオリーブオイル・酢などの用意はありませんでした。

こちらは博多料理コーナーで、「焼き鳥」・「明太卵焼き」・「筑前煮」が並びます。

その他にも九州料理をはじめ、様々な料理が並びます。チキン南蛮、焼きそば、ペンネパスタ等々です。

こちらは和食コーナーであり、サバの塩焼き、山菜の和え物、さつま揚げ、茶そばが並びます。

お米は国産米であり、白米の他、五目御飯もありました。

こちらはスープ類であり、ミネストローネとお吸い物があります。

デザートにはフルーツポンチやヨーグルト、ロールケーキの他、和を感じさせる抹茶わらびもありました。カットフルーツなどはありませんでした。
このほかにもカレーやブレッドなどが一通り揃っております。
「ラウンジ福岡」の飲み物
アルコール類はビール・ワイン・日本酒のほかスピリッツも揃っています。
ビールは「キリン一番搾り」と「キリン一番搾り・黒」の生ビールサーバーが用意されています。

冷蔵のドリンクはサーバーに入れられており、日本酒「百年歳(純米吟醸)」・「博多の森(超辛口純米酒)」が並びます。
また白ワインにはフランス南部の「テロワール・リトラル・シャルドネ(Terroir Littoral Chardonnay)」、さらに福岡特産品ということで「あまおうワイン」もありました。あまおうワインはイチゴを口いっぱいに頬張ったように香りが強く、美味しい一品でした。
なお、泡系(スパークリングワイン)はありませんでした。

こちらはスピリッツ系と赤ワインや梅酒が並びます。赤ワインは白と同じく「テロワール・リトラル・カベルネソーヴィニヨン(Terroir Littoral Cabernet Sauvignon)」であります。
また焼酎には「博多どんたく(麦)」「黒霧島(芋)」とメジャーなものが並びます。
このほかにも梅酒・ジン・ウイスキー・カンパリ・スミノフなどの用意もあります。

ソフトドリンクはコカ・コーラのサーバーとミネラルウォーター・トマトジュースがありました。
コーヒーはコスタコーヒーのマシンと、もう一台別のマシンによる2台構成のため、混雑時も使いやすそうです。
「ラウンジ福岡」の内部のようす
「ラウンジ福岡」のフロア構成

ラウンジは中央のビュッフェ台を境に北側エリア(入口から右)と南側エリア(入り口から左)に分かれています。
北側は座席数を多く確保している一方で、南側にはトイレ・プリンターなど様々な設備を置いてある印象です。
受付の向かいにはダイヤルロックのクロークがあり、機内持ち込みのキャリーバッグは余裕を持ってはいる大きさです。数も余裕があり、混雑時でも利用できそうです。
また中央部分にはVIPルームも用意されているようです。
「ラウンジ福岡」の座席

北側のエリアは白系を基調にした明るめの空間が広がっており、天井は和を感じさせる格天井になっています。
こちらはソファーが多いゆったりとしたスペースであります。

奥にはテーブルを囲んで団らんできるグループ席もありました。

南側のエリアはややダーク調であり、中央に大きなテーブルがダイニングテーブルが位置しています。テーブルの上には枯山水のようなものが置かれていました。

南側エリアの奥はビジネスコーナーのような設計です。1人での事務作業に適したデスクタイプの座席も数席設置されています。

防音できるドア付きのテレフォンブースも数室あります。中にはメモに便利な机のほか、電源も確保されていました。

ほかの座席と同じくコンセント・USB-A・USB-Cのセットであります。

どちらのエリアも窓側は大きな窓に面したハイテーブルのカウンターと椅子が並んでいます。

窓からの景色はすぐ目の前に国際線の駐機場が並び、その奥には滑走路を眺めることもできます。
ラウンジ内はトイレのみで、シャワールームは無い
ラウンジ内には男性用・女性用・多目的トイレがそれぞれ分けて設置されており、比較的こまめな清掃綺麗に保たれていました。
なお、シャワールームについてはラウンジ内にはありませんでした。
2025年現在、福岡空港内全体を見ても利用できるシャワールームは無いようです。夏場などどうしても汗を流したいときは博多周辺でスーパー銭湯などを探すのが良さそうです。
随所におかれた伝統工芸品

今回の改装は「福岡らしさ」の演出がテーマなのか、ラウンジ内にはところどころに福岡の工芸品が散りばめられていました。部屋全体のデザインに溶け込んでおり、わざとらしさを感じさせないところは良いですね。

それぞれの工芸品のそばには紹介カードが置かれており、QRコードを読み取ることで職人による詳しい説明を見られるようです。
さいごに

今回はリニューアルされた福岡空港の国際線ラウンジ「ラウンジ福岡」を利用しました。同空港は国際線では国内5位の利用者を誇る規模でありますが、「ラウンジ福岡」はそのほとんどの利用者が集中するラウンジということで床面積や席数は大幅に改善しました。
おおむね満足するないようでしたが、強いて今回感じた不満な点を挙げるならば、東南アジアやホノルルへの中距離便も複数あることから、シャワールームについてはラウンジ内にシャワールームがあってほしいところです。
コメント