【ANAビジネスクラス搭乗記】THE Roomでシカゴから成田へ12時間の快適フライト

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ビジネスクラス
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2025年8月に、アメリカ・シカゴオヘア空港から東京成田空港へ向かうNH11便のビジネスクラスに搭乗しました。

ANAのシカゴ便は成田と羽田それぞれ1便ずつがデイリー運航されており、日によって新旧仕様のB777-300ERが入り混じってアサインされています。

今回は新仕様のB777-300ER、ビジネスクラス”THE Room”を利用できたのでその様子をご紹介します。

路線:シカゴ・オヘア(CHI / ORD) → 東京・成田(TYO / NRT)
運航会社 / 便名:全日本空輸 ANA / NH11
機材/機番:B777-381(ER) / JA788A
座席クラス / 予約クラス:C / I (M)
フライトタイム: 12 h 21 m
座席: 19K
利用ラウンジ:ユナイテッド・ポラリスラウンジ

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シカゴオヘア空港に到着

チェックインカウンターはターミナルの右端

https://www.ana.co.jp/ja/jp/guide/prepare/airport-guide/international/ord.htmlより引用

シカゴオヘア空港は1・2・3・5の4つのターミナルから構成され、ANAはターミナル5に到着し、トーイングで移動した後ターミナル1から出発する特殊な形態で運航しています。

シカゴオヘア空港のANAチェックインカウンターとホヌたち

ターミナル1はほとんどユナイテッド航空ルフトハンザドイツ航空・ANAの3社が利用しており、ANAとルフトハンザはターミナルの右端にあるカウンターを共同で使っています。

カウンターは3時間前からオープンしており、ファーストクラス&ダイヤモンド会員・ビジネスクラス&スターアライアンスゴールド・エコノミークラス(プレミアムエコノミーも兼用)・オンラインチェックイン済みのBAG DROP用の4列に分かれています。

後ろにある星条旗によりアメリカらしさが出ており良いですね。

シカゴオヘア空港のANAチェックインカウンター(優先レーン)

カウンターには日本語話者のANA現地スタッフも数名待機しており、安心してチェックインできます。

ファーストクラスカウンターには(おそらく)経験豊富なユナイテッド航空の最上級1Kプレミアカウンターの資格者の方が対応してくれ、まるで日本国内のような丁寧・安心な対応を頂けます。

保安検査は優先レーン(GOLD TRACKとTSA Preレーン)

シカゴオヘア空港のGOLD TRACK(保安検査優先レーン)

チェックイン後は保安検査に進みます。なおアメリカでは出国審査は行われず制限エリアも内際兼用となっています。

GOLD TRACKはターミナルの反対側の端に位置しており、TSA Pre用のレーンはその少し手前に位置しています。端から端への移動ですが、歩いても5分足らずの距離です。

なおビジネスクラスの席数とスターアライアンスゴールド会員が多く、GOLD TRACKは時間帯によってはかなり時間がかかることもあります。そのため、TSA pre有資格者の場合はそちらのレーンの方が良さそうです。

ラウンジや搭乗ゲートはサテライトへ

シカゴオヘア空港第1ターミナルの制限エリア内のコンコース

保安検査通過後はコンコースBに出てきますが、ゲートがあるのはコンコースCであり、ゲートB8とB9の間にある地下通路で5分程で移動できます。いわゆるサテライトターミナルのような感覚です

シカゴオヘア空港の恐竜化石

有名な恐竜の化石はコンコースBの地下通路の入り口付近に位置しているため、気になる方は忘れず見ておきましょう!

シカゴオヘア空港のコンコースBとコンコースCを結ぶカラフルな地下通路

地下通路は横幅が広く、両方向に動く歩道が設置されているため楽に移動できます。天井にはカラフルなライトが装飾されており、これも恐竜に負けず劣らずの見どころであります。

ユナイテッド・ポラリスラウンジへ

シカゴオヘア空港のユナイテッド・ポラリスラウンジの入り口

ラウンジは地下通路を出てすぐのC18付近の「ユナイテッド・ポラリスラウンジ」に招待されました。なお、ポラリスラウンジは中長距離ビジネスクラス・ファーストクラス利用者のみが利用対象であり、ANAの上級会員資格では利用できません。

ラウンジはファーストクラスラウンジレベルのクオリティであり、ビュッフェコーナーの他、オーダー式のダイニング・シャワースイート・仮眠室・大きな机と椅子のある電話ブースなど多くの設備が用意されています。

なお2025年に改装が行われたようで、以前は席数が少なく混雑していたダイニングスペースの座席数の増加などが行われました。

機内へ進む

ゲートC10へ向かう

シカゴ発成田行き、ANA11便の搭乗口C10

本日の搭乗ゲートC10はラウンジからすぐの場所にあるようで、徒歩5分足らずで到着しました。

ゲート前にはGrope1のファーストクラス搭乗者&ダイヤモンド会員専用の座席スペースが用意されています。このサービスはほかの空港ではまず見ない珍しいものです。

本日の機材B777-300 ER

ANAの国際線長距離路線用機材B777-300ER

本日の機材は大型機B777-300ERであり、L1とL2の2か所から搭乗します。L1はファーストクラス専用であり、それ以外のクラスはL2からの搭乗となります。

新仕様 ANAのB777-300ERの入り口に設けられたデジタルサイネージ

改装済みの”THE Room”および”THE Suite”搭載機材のため、搭乗すると和を感じる背景のデジタルサイネージに通路の案内が表示されています。またCAさんからは「いらっしゃいませ」の言葉で迎えられ、温かみのある久しぶりの日本を感じられます。

本日の座席 ビジネスクラス”THE Room”

ANAの新仕様B777-300ER、ビジネスクラスTHE Room区画

本日の座席19Kは右側の後ろ向き窓側席、個室型ビジネスクラス”THE Room”です。1-2-1の半分スタッガードタイプの座席で構成され、5つあるドアの3番目部分、主翼の後ろ側付け根あたりの座席です。

ANAビジネスクラスTHE Roomのシートのようす

最大の特徴は2枚の大型パーテーションによるドアと幅広のワイドシートです。足元部分はスタッガードシートと同じ幅ですが、それ以外の横幅に関してはファーストクラス同等であります。特に窓側席は天井も低く個室感の強い座席です。

目的地に合わせたホーム画面のANAビジネスクラスモニター

個人モニターは大型24インチの4Kモニターであり、さらに手持ちゲーム機サイズの小型画面付きのリモコンもついています。モニターは日本語・英語の他、計11か国語に対応しています。さらに目的地の写真が大画面に映し出され目的地への期待が膨らむ素敵な演出です。

このモニターを使用してライトやシート揺れのノイズキャンセリングの操作なども行えます。

エンタメの種類も豊富に用意されており、前方・下方に向いた機外カメラも表示できます。

メインのテーブルは引き出し式の折り畳みテーブルであり、ストッパーもあるため安定しています。かなり大型のテーブルで、HONUが3匹の身長を足しても余裕があります。(大体30 cm)

ANAビジネスクラスTHE Roomのサイドテーブル奥につけられたユニバーサルポートとUSB-A、HDMIポート

サイドテーブルも大型のものであり、その後方にあるコンセントやHDMIポートに繋ぐ携帯電話・パソコンを置いていてもドリンクのグラスを置ける広さです。

ANAビジネスクラスTHE Roomのアンビエントライト

ライトは左右2つと頭上1つの読書灯・食事灯・足元やモニター下のアンビエントライトが設置されています。

ANAビジネスクラスTHE Roomのシート操作パネル

サイドテーブル下のパネルやモニターを使ってライトの光量・色調の調整を行えます。

ウェルカムドリンクでお出迎え

ANAビジネスクラスのウェルカムドリンク(オレンジジュース)

座席に着いてしばらくするとパーサーの方がウェルカムドリンクを持ってこられました。ウェルカムドリンクはいつも通りスパークリングワインとオレンジジュースの2種類であり、ステム付きのプラスチックカップでの提供です。

今回はオレンジジュースをチョイスしました。欲を言えば、久しぶりの緑茶があると嬉しいところです。

定刻通り出発して上空へ

後ろ向きの離陸

シカゴオヘア空港を離陸する ANA11便

出発から約15分後の午後12時4分(シカゴ時間)に離陸しました。後ろ向き座席のため、身体の前向きに力がかかり、着陸時のような感覚です。

無料でインターネットに接続

離陸後しばらくすると機内Wi-Fi “ANA Wi-Fi Service” にてインターネット接続が利用できます。現在ANAでは複数社とインターネット利用契約をしており、機材によってサービス内容が異なるようです。

本日の機材では比較的旧式のインターネットサービスであり、速度は遅め(1~5Mbps程度)ですが、ビジネスクラス搭乗者はフライト全体を通して無料で利用できました。

動画ストリーミング(YouTube等)はブロックが掛かっており利用できないため注意が必要です。

アメリカらしさを感じる洋食の機内食

離陸後、30分足らずである午後12時30分ごろから機内食の提供が始まりました。本日は「洋食(お肉料理)」をチョイスし、メニューはこちらになります。

アミューズ
モッツァレラチーズと野菜のマリネ
ポークパテのクロスティーニ

アペタイザー
海老のグリルとビーフブレザオラ マンゴーサルサ添え

メインディッシュ
牛フィレ肉のステーキ クリーミーガーリックソース

ブレッド
ハードブレッド
プレッツェルロール
セサミブレッド

デザート
ブルーベリーチーズケーキ
チーズ
フルーツ

ANA11便の機内食、アミューズ

まずはアミューズです。アミューズは和洋共通であり、ANA海外発では定番の小鉢+パンのセットです。

右側のマリネは歯ごたえのよいキノコを中心にオリーブやズッキーニ、ラディッシュのシャキシャキ感が食欲をそそります。下のサワークリームはアメリカらしさがあります。

左側のクロスティーニは一口サイズでパテの風味やバランスもちょうど良いです。

あわせて、赤色のラベルでおなじみのシャンパン、パイパー・エドシック キュヴェ・ブリュットをいただきました。辛口ながらもフルーティーな香りでアミューズとの相性も良いです。

ANA11便の機内食、洋食のアペタイザーとブレッド

続いて、20分程空けてアペタイザーとブレッドがやって来ました。

ANA11便の機内食、アペタイザー

アペタイザーのマンゴーサルサは玉ねぎやスパイスの香りとマンゴーの歯ごたえが特徴的です。

海老のグリルはプリッとして食べ応えがあり、ビーフブレザオラは脂の少ない生ハムのような味でどちらもサルサとの相性が抜群です。

ブレッドは2種が温められてサーブされており、10分程経つともう1種(ハードブレッド)を含めた3種類をCAさんが抱えて通路をまわっていました。

あわせてバター・オリーブオイル・岩塩・胡椒が載っているのも嬉しいポイントです。

CAさんからおすすめ頂いたドイツのリースリング「ヴィットマン 100 ヒューゲル ラインヘッセン リースリング トロッケン 2023」をあわせていただきました。

爽やかなシトラス系の香りが海老のグリルとよくあいます。

ANA11便の洋食機内食、メインのステーキ

さらに20分ほどでメイン料理が登場やって来ました。。メインは牛フィレのステーキです。

ソースは程よく煮詰められた、付け合わせのキノコやジャガイモにも合う丁度良い味です。

ANA11便の機内食ステーキはミディアムレア

火の入りは赤みの残るミディアムレア程度であり、柔らかいお肉を楽しめました。全体的に機内食のステーキとしてはかなりハイクオリティな印象です。

ANA11便の機内食、デザート

デザートはCAさんからおすすめ頂いたブルーベリーチーズケーキとフルーツを頂きました。

チーズケーキはアメリカでありがちな砂糖が入りすぎたものではなく、程よい甘みで舌触りもよくコーヒーに合う味でした。

フルーツはスイカ・メロン(2色)・オレンジと夏を感じるラインナップです。程よく熟しており糖度が高めのものでした。

座席をベッドにして熟睡

機内食を食べ終えると機体はカナダ上空に

機内食を食べ終えると離陸から2時間弱ほど経過しており、窓の外は明るいものの時刻は日本時間で午前4時となっています。機体はカナダ上空にいるようです。

ということで扉を閉めて座席を倒してベッド状態にして仮眠をとります。座席はワンプッシュで勝手にベッドの状態まで倒れてくれます。

ANAビジネスクラスTHE Roomのベッドモード

アメニティとして置いてあったベッドパッドを敷き、枕と布団(コンフィーター)をセットすればベッドの完成です。シートベルトは腰の下あたりにくるのでしっかり締めてから眠ります。

足元以外の横幅は100 cm近くあり、上体だけなら寝返りを打つこともできそうな広さはTHE Roomならではのものです。

食後は機内の照明が徐々に落ちていき、最後には電動シェードも閉められてかなり暗い空間になります。

なお、リクエストすればアイマスクや耳栓も用意されているようです。

種類豊富なアラカルト(軽食メニュー)

数時間ほど眠り、日本時間の午前8時頃に目が覚めました。小腹が空いていたので軽食メニューをいくつか頼んでみました。

ANAの機内で食べる醍醐のビーガンカレーとペリエ

まずは海外発ビジネスクラス限定のメニュー「果実とスパイス香る ヴィーガンカレー」を頂きました。こちらはミシュランガイド東京の常連店「精進料理 醍醐」による監修を受けたメニューとなっています。

無加水で作られていることもあり、すりつぶされた野菜やフルーツを感じる一品です。「スパイス香る」と付いていますが、まさに香りを楽しめる程度で辛さは控えめであり、朝食には丁度良い味付けでした。

ANAビジネスクラス軽食のガーデンサラダと豚骨風ラーメン

もう少し何か食べたい気分だったので、ガーデンサラダと「ANAオリジナル ~香る福岡~ コク旨とんこつ風ラーメン」をお願いしました。

ガーデンサラダは胡麻ドレッシングをかけていただきます。離陸から数時間経過したこともあり、やや乾燥した感じは否めませんが、帰国便では安心して生野菜を食べられるだけでも御の字です。

ラーメンは以前の一風堂監修時よりもコシのある細麺でスープもあっさりした印象です。機内での軽食としてはより適した形になったと感じます。

2回目のお食事

到着の約2時間前となる日本時間の正午ごろに機内が明るくなり、2回目の機内食が提供されました。2回目の機内食も和洋の2チョイスであり、こちらは和食をチョイスしました。

小鉢:鶏と茄子の揚げ煮

主菜:銀ひらす幽庵焼き

白御飯、味噌汁、香の物

ANA11便ビジネスクラスの2回目のお食事(和食)

小鉢はオーソドックスな出汁に浸された揚げであり、日本の家庭のおばんざいでありそうな味です。

主菜の幽庵焼きは脂がのっており、乾燥した機内でもパサつきは無く素晴らしいです。味付けについてはやや塩味が強く感じました。

御飯は俵御飯での提供でしたが、味や香りに気になる部分は無く、日本の白御飯のような高いクオリティです。

やや早く成田へ着陸

2回目の機内食の後しばらくして午後2時ごろにはベルトサインが点灯し、最終の着陸態勢に入りました。着陸時は再びショルダーベルトを着用し、扉もすべて開けた状態となります。

無事に、午後2時24分にRWY16Lに着陸し、その後午後2時39分にユナイテッド・クラブ目の前の27番ゲートに到着しました。

さいごに

夜に輝くシカゴ劇場とホヌたち

今回は向かい風の西向き太平洋横断フライトとしておよそ半日間のフライトに搭乗しました。

長いフライトタイムではありましたが、広いパーソナルスペースが確保された”THE Room”の座席では睡眠をとるのも良し、映画や作業で時間をつぶすも良しといった具合で、到着まであっという間に感じるフライトでした。

ANA BUSINESS STAGGEREDなどのスタッガードシートも素晴らしいシートですが、広さ・機能性・個室感のいずれにおいても”THE Room”はさらに上を行く印象を受けました。

おまけ;成田到着後に外をみると、、、

着陸後、滑走路からターミナルへの移動中変わった飛行機がいたのでよく見てみると、、、

成田に到着後、IL-76が見えた

国内では数年に一度しか見られないIL-76が駐機している姿を見られました。

さらに到着後、荷物をかたづけていると、、、

成田空港で機内から見えたFLYING HONU3号機ラー

ホノルルから到着したばかりのFLYING HONU3号機、ラーちゃんが見えました!

スペシャルサンクス!

今回は担当パーサーの〇関さんから搭乗時やサービス中に何度かお話しする機会がありました。フライトを通してきめ細かなサービス・おもてなしを受けられ、非常に思い出に残るフライトになりました。

本記事の執筆に際し、改めてお礼申し上げます。

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