今回は2025年3月にエバー航空BR116便で台北桃園国際空港(TPE)から札幌新千歳空港(CTS)までのロイヤルローレル ビジネスクラスで日本を縦断するフライトに搭乗しましたのでご紹介します。
チェックイン前の事前オーダー
近年は他社との差別化の1つとして各航空会社で機内食に力が入れられており、事前オーダーを行う航空会社も多くなってきております。とくにアジア圏のビジネスクラスではもともとのメニューの予約のみならず複数種類の限定メニューからのチョイスを提供する航空会社があり今回のエバー航空も多くの選択肢を示しております。
今回は通常の機内食が和洋中の1種類ずつであり、それに加えてオンライン専用メニューが4、5種類ほどあり豊富なメニューの取り揃えです。
チェックイン&出国

チェックインは第2ターミナルであり、ビジネスクラスはスターアライアンスゴールドとは別の専用レーンが用意されております。14番カウンターの半分がエバー航空ダイアモンド会員向けであり、残り半分はビジネスクラス利用者向けのカウンターとなっています。

チェックイン後の保安検査と出国ブースはカウンターから目の前に位置しており、通過後はエスカレーターを上がればすぐにラウンジまでたどり着く最高のアクセスであります。
ラウンジへ

桃園空港ではエバー航空ラウンジのインフィニティラウンジへと案内されます。ラウンジ内は狭いわけではありませんが、朝の時間帯は便数が多いためしばしば空席が見つけにくいほどの混雑がみられます。

時間帯的に朝食のメニューであり名物の牛肉麺などはありませんがサラダやパンの他に豆乳や飲茶、おかゆなど充実したラインナップであります。
ドリンクもパックと缶で個包装のソフトドリンク、ジュース、ビール各種がそろっております。各種リキュールの他、ワインについては白赤2種類ずつであり、泡はなしです。
シャワールームは4つありますがANA LOUNGEのような行列が常態化しており60分前後の待機時間であります。
沖止めで機内へ搭乗

本日のゲートはC5Rでありこのゲートは沖止め用のゲートであります。B787-10で沖止めなのかと思いながら、目の前のゲートにはB777-300ERが大量に並んでいるのをみて妙に納得しながらバスへと乗り込んでいきます。とはいいつつも、バスのりばはラウンジエリアから非常に近い場所に位置しているため端っこのゲートを当てられることに比べればまだマシに思えます。

機材はB787-10であり、なんとスターアライアンス特別塗装であります。

タラップはL2の1台のみであり、やや混雑する感は否めません。

本日の座席は9Aでありスタッガード配列の窓側の窓側(通路側にテーブルのある席)であります。座席に座るとすぐ、CAさんがやってきて温かい布のおしぼりとともに挨拶とウェルカムドリンクの希望を聞かれます。候補にスパークリングワインや炭酸水、ジュースなどを挙げられますが搭載しているものならばそれ以外でも対応してくれそうな雰囲気ではあります。

その後ウェルカムドリンクがやってきた際に機内食についての希望を聞かれますがWEB以前予約が入っていれば確認となります。
座席まわりの様子

座席は1-2-1のスタッガード配置であり、。またリモコンにも液晶がついている新しいタイプであります。リクライニングはシンプルな倒す、ベッドモード、起こすの3種類のボタンがある他、別のパネルではそれぞれの位置を細かく調整できます

アメニティとしてスリッパ、枕、消毒とかかれた帯のついたノイズキャンセリング付きヘッドフォンの他、袋に入った清潔感のあるブランケットが座席に置かれています。
個人モニターは新しく動作の良好な18インチ液晶がついています。エンターテイメントの種類は日本語対応も含めて豊富であり、映画の他にもエバー航空オリジナルの就航地の観光案内ビデオやミニゲームも使用可能です。

地図はANAのB787-9でもおなじみのこのタイプであります。
鼎泰豊の特製機内食

離陸後20分ほどで座席のテーブルにクロスが敷かれ、ナッツとドリンクがサーブされます。ナッツは無塩ローストであり、ドライベリーがアクセントとなります。
ファーストドリンクはシャンパンをチョイスです。シャンパンはローランペリエであります。
本日の機内食
TRADITIONAL DELICATESSENS
Spicy Beef Tripe /Shaohsing Wine Marinated Chicken /Passion Fruit Flavoured Pumpkin
SOUP
House Steamed Chicken Soup
MAIN COURSE
Juicy Pork Dumpring
SWEET
Honey and White Fungus Sweet Soup(Cold)
CHINESE TEA

その後すぐ前菜とスープがトレーに載ってやってきます。本日は鼎泰豊監修の中華を選択します。
前菜は牛の胃の唐辛子和え、パッションフルーツの香りを付けたかぼちゃ、紹興酒に漬けた蒸し鶏であります。

ペアリングは日本路線限定で搭載されている日本酒獺祭であります。獺祭は純米大吟醸の45であります。甘すぎず程よい軽さで獺祭らしい独特な香りも加わり、本日の前妻との相性は抜群であります。
ANAプレミアムクラスのようなのミニボトルでのサーブであり、富士山のようなかわいらしい御猪口でいただきます。

スープは丁寧にだしをとったチキンスープであり、前菜とともにサーブされます。素材の味を引き出したスープであり、鶏肉のうまみが濃縮された味であります。

前菜がなくなったあたりでいよいよメインの小籠包がサーブされます。小籠包は店舗さながらの蒸し器に入った状態で提供されます。

実店舗と違う点は醤油がなく生姜と酢のみであること、また破れを防ぐ目的なのか小籠包の下には輪切りのニンジンが敷かれ、その下も紙ではなく布が敷かれております。ニンジンの甲斐あってかレンゲに載せるまで皮が破れることはなく小籠包からあふれ出るスープを堪能できます。
調理からの時間がある分、特に皮の香りや食感に若干の違いはあるものの機内とは思えないレベルの再現性の高さであります。

デザートは伝統的な中華のデザートである白木耳であります。豊富な種類の中国茶やコーヒーからリクエストを伺い個別に作って持ってきてくれるようであります。白木耳の食感と優しくかおる蜂蜜の味が身体へと染み渡ります。
フライト中の雰囲気

食後の時点で四国上空であり、残りのフライトタイムは2時間弱となっております。機内の照明はB787らしい暗めのカラーライトに設定されており寝るも仕事をするも自由であります。
エバー航空のWi-Fiは1台の端末で30分間のみ無料で使用可能であり、それ以上は有料であります。座席クラスは特に関係なく、メールアドレスの入力のみで面倒な認証はなく使用可能です。 速度はおそらく5Mbps以下といったあたりで、ANAの国内線よりは安定して動いていたように感じます。
機内免税品の販売も行われ、2品以上の購入で12%オフの嬉しい割引付きであります。また支払いにはApplePayも含めたクレジットカードのタッチ決済が利用でき、いちいち財布を取り出す手間が省けて快適です。
到着、そして入国

青森上空辺りから降下を開始し、定刻の午後3時よりもやや早い午後2時40分ごろに着陸し、5分少々でゲートに到着します。この時間はほかの便とも全くかぶっていないようであり、入国レーンも税関も全く列のない状態であり、受託手荷物も到着後10分程度で流れ始めため、到着から15分足らずで税関を通過できるスピード感であります。
さいごに

今回は4時間弱の短いフライトであるものの、長距離路線でも使われるスタッガード配列のB787-10のシートを利用した贅沢なフライトでした。また機内食もコース提供であり、その内容も日本人にも大人気な鼎泰豊監修という台湾らしさと贅沢感の双方を感じさせる素晴らしいものでした。
日系航空会社に比べても座席・食事の双方で好印象であり、就航地数の多さも際立っており次もまた利用したいと思えるフライトでした。
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